福祉用具とは
(厚生労働省資料より)

 

「シルバーサービス福祉適合基準策定研究調査報告書」
(平成10年3月)における考え方

※平成9年度に、旧厚生省老人保健福祉局に外部の専門家、学識経験者等からなる調査委員会を設置して検討したもの

(1)福祉用具の基本的概念

(1) 自立促進目的の明確性

・ 対象としては、明確に要介護者等の自立促進を目的として作られ提供されるものを前提とすることが、介護保険において給付対象に位置付ける趣旨に合致。

・ 「自立」の概念は「自分で動作ができるようになる」という身体的自立ととらえる。

(2) 介護の軽減

・ 高齢者の心身の状態に起因する窮状改善の観点から、自立に関わる「介護の軽減」が含まれると解する。

(2)対象とする用具の基本的考え方

(1) 要介護者等への便宜:
 要介護者等の日常生活上の便宜を図るための用具及び要介護者等の機能訓練のための用具であって、要介護者等の日常生活の自立を助けるためのものであること。

(2) 新たな価値付け:
 要介護者等の日常生活上の便宜を図るため及び機能訓練のためであって、日常生活の自立の支援を目的として新たにつくられたものであること。あるいは一般の生活用具に基づきつつも新たに一定の機能的な高い付加価値を付与したものであること。

(3) 生活面での使用:
 日常生活の場面での使用を前提としたもの、あるいは生活の中での機能訓練のための用具であることから、医療の観点から用いられるものは除く。

(4) 在宅での使用:
 日常生活で用いる用具のうち在宅での利用を想定しているものであること。

(5) 基本的動作の支援:
 介護保険における介護は、移動、入浴、排せつ等の基本的動作の介護を要する者に対する支援が主たる目的であると考えられることか ら、身体の一部の欠損又は機能の障害を補うことを主たる目的とした用具は除く。

(6) 利用促進効果、市町村の事務処理費用との関係:
 市町村の事務の実施のために要する費用との比較の観点から、ある程度の経済的負担感があり、給付の対象とすることにより利用促進が図られるものであること。

 

平成10年8月24日
第14回医療保険福祉審議会
老人保健福祉部会提出資料

福祉用具の範囲の考え方について(案)

1 介護保険法の福祉用具に関する規定

福祉用具貸与(第7条第17項)

 この法律において「福祉用具貸与」とは、居宅要介護者等について行われる福祉用具(心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障がある要介護者等の日常生活上の便宜を図るための用具及び要介護者等の機能訓練のための用具であって、要介護者等の日常生活の自立を助けるためのものをいう。第44条第1項において同じ。)のうち厚生大臣が定めるものの貸与をいう。

居宅介護福祉用具購入費(第44条第1項)

 市町村は、居宅要介護被保険者等が、入浴又は排せつの用に供する福祉用具その他の厚生大臣が定める福祉用具(以下「特定福祉用具」という。)を購入したときは、当該居宅要介護被保険者に対し、居宅介護福祉用具購入費を支給する。

2 介護保険制度における福祉用具の範囲の考え方

(1)高齢者に対する福祉用具の給付制度としては、現行では老人日常生活用具給付等事業がある。介護保険制度における福祉用具の範囲としては、同事業の対象用具から、一人暮らし老人を対象とした電磁調理器等の用具を除いたものを中心として定めることとする。

(2)しかしながら、福祉用具の外縁は極めて広いものであるため、上記(1)の考え方を踏まえ、更に、次のような点を判断要素として対象用具を選定することとする。

(1) 要介護者等の自立促進又は介助者の負担軽減を図るもの

(2) 要介護者等でない者も使用する一般の生活用品でなく、介護のために新たな価値付けを有するもの(例えば、平ベッド等は対象外)

(3) 治療用等医療の観点から使用するものではなく、日常生活の場面で使用するもの(例えば、吸入器、吸引器等は対象外)

(4) 在宅で使用するもの(例えば、特殊浴槽等は対象外)

(5) 起居や移動等の基本的動作の支援を目的とするものであり、身体の一部の欠損又は低下した特定の機能を補完することを主たる目的とするものではないもの(例えば、義手義足、眼鏡等は対象外)

(6) ある程度の経済的負担感があり、給付対象とすることにより利用促進が図られるもの(一般的に低い価格のものは対象外)

(7) 取り付けに住宅改修工事を伴わず、賃貸住宅の居住者でも一般的に利用に支障のないもの(例えば、天井取り付け型天井走行リフトは対象外)

(3)なお、ベッド用サイドレールや車いすのクッション等の付属品についても、上記(2)の判断要素に合うものについては、本体を給付する場合にこれと一体のものとして給付の対象とする。

3 居宅介護福祉用具購入費の対象用具の考え方

(1)介護保険制度では、福祉用具の給付については、対象者の身体の状況、介護の必要度の変化等に応じて用具の交換ができること等の考え方から原則貸与によることとされている。

(2)このため、購入費の対象用具は例外的なものであるが、次のような点を判断要素として対象用具を選定することとする。

(1) 他人が使用したものを再利用することに心理的抵抗感が伴うもの(入浴・排せつ関連用具)

(2) 使用により、もとの形態・品質が変化し、再度利用できないもの(つり上げ式リフトのつり具)

4 新たに開発・普及する製品の取扱い

 要介護者の便宜の観点、技術革新や製品開発努力等を評価する観点から、新たに開発された用具や普及が進んだ用具についても、2(2)の判断要素に照らし、必要に応じ保険の対象となるような取扱いとする。


 

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