ベッド関連用品
☆ なぜベッドの方が良いのか
長 所 短 所
@ 起き上がりやすい @ 部屋が狭くなり家具が使えないことがある
A 立ち上がりやすい A 床から高いため不安感を与えることがある
B 腰掛け座位がとりやすい B 馴染みにくいことがある
C 介護しやすい C 転落の可能性がある
D 干す頻度が少なくて衛生的 D 寝たきりになりやすい
☆ ベッドのチェックポイント
@
使用時の安定性
背もたれのキャッジアップ時やハイローベッドの上下動作時に、ぐらつきや振動による不安感を利用者に与えないかどうか。
A
リモコンの電圧
感電事故、或いはペースメーカーや他の医療機器への影響を考えると、電圧は低く身体に影響のないもの(12V以下)が望ましい。現在6Vのものが最も低い。
B
リモコンの使いやすさ
手指の変形や拘縮によりスイッチを押す事が困難なユーザーが多いため凸凹のあるボタンスイッチが望ましい。また、動作表示が絵や英語のものは使いにくい。ひらがな表示が一番使いやすい。
C
誤動作への対応
誤ってスイッチやボタンを2箇所以上押えたりした場合、どのような動きをするのか確認が必要である。その場合、動作しないことが最も安全である。
D
錆対策
レンタル(消毒・清拭)への対応を含めて、錆の発生しにくいものが望ましい。日本は周囲を海に囲まれているため、塩分による錆が発生する場合が多い(特に沿岸部)。塗装は紛体塗装か静電塗装か。下地に電着塗装を施してあるか。
E
耐久性
ボトム(マットの乗る部分)が鋼板プレス仕上げのものは強度が高く耐久性に優れている。介護者がベッド上で介護をする場合、かなりの荷重がかかるので、ネット床タイプではネットの溶接部分が外れたり錆びたりすることがある。また、木部・樹脂部の強度もチェックしておきたい。
F
センサー
ギャッジベッドの背もたれ部分の下やハイローベッドの足元に手や足を挟むという危険性があり、防止のためのセンサーが必要である。
G
メーカーの姿勢
アフターサービスも含めて、全国に対応できる体制をとっているか。
常に、利用者等の声に耳を傾け、優れた商品の開発を行っているか。
☆ ベッドサイドレール・オーバーテーブル
ベッドサイドレールは、転落や寝具のずり落ちを防止します。
※立ち上がり時の支えとしての使用は非常に危険。
オーバーテーブルはサイドレールの上に乗せて使用します。
☆ オーバーベッドテーブル・ベッドサイドテーブル
ベッドをまたいで渡す方式のテーブルをオーバーベッドテーブル、ベッドの片側から差し込むタイプのものをベッドサイドテーブルと呼びます。ベッド上で自力で起き上がることが出来ない方が主に使用します。ベッドサイドに腰掛けられる場合は介護テーブル等を使います。高さ調節を頻繁に行う場合は、ワンタッチで調節できるものが便利です。
☆ 介助バー
ベッドからの起き上がりや立ち上がりを補助する用具で、ポータブルトイレや車いすの移乗やベッド回りでのリハビリにも使用します。歩行に不安のある方から介護が必要な方まで幅広く使用できます。ワンタッチでグリップの角度を変えられるもの、しっかりと固定できるものが有効です。
☆ 立てるんバー/アシストバー
ベッドのベースフレームに固定する介助バー。使用する方の一番つかまりやすい位置に 合わせることができ、症状の変化に対応できる優れた補助用具です。ベッドからの距離・高さ・角度が自由に調節できます。また、水平バーの断面は肘を安定して乗せられるように楕円形になっています。
☆ マットレスの選択
@
選択のポイントになるのは、硬さ・耐久性・ギャッジベッドに対応可能な折れ曲がる構造かどうか・通気性・通水性・保温性・はっ水性などです。
A
生地や中身が丸洗いできるもの、燃えにくい生地を使用しているもの、細菌やカビを阻止するバイオファーム加工を施したものを選びたい。
B
基本的には、薄くて硬いものが良いが、硬めのマットレスはリウマチで痛みの激しい方や痩せ細った方には不向きです。
C
リウマチの方、脊損・頚損の方には、ウレタン系のマットレスが向きます。但し、やわらかすぎることがあるため腰痛の方には不向きです。
☆ ベッドパッド
マットレスはベッドの上に置いて、そのままシーツを敷くかベッドパッドを敷いて使用することが多い。布団を敷くとずれやすいことがあるし、マットレスの通気性等の特長が生かせないためである。
☆ 防水シーツ
この商品群は介護者にとって有益な商品で要介護者にとっては有害な商品の範疇に入ります。なぜならば、失禁した尿が寝巻きや肌着を通して肌をいつまでも濡らすことで床ずれを誘発する可能性があるからです。
・選択のポイント@
床ずれ対策としては、瞬間給水〜瞬間拡散〜急速発散が可能なものを選択するのが最良。理想的な防水シーツは、表面を超極細繊維を使い拡散力を高め、内部を保水力の高い素材を使い、底部を蒸れを防止する通気性のよいラミネート素材を使ったものとなる。
・選択のポイントA
ベッドを動き回る痴呆症患者の場合、全面防水タイプがあります。
・選択のポイントB
比較的買いやすい価格帯のものでは、デニム地のものが評価が高い。タオル地のものは尿や汗を寝具や衣類に留め湿潤状態をつくるため避けたい。