入浴補助用品

   ☆立つこと歩くことができない方

@     浴槽内リフト

電動・水圧・油圧の3タイプに分かれます。電動は感電の心配がつきまとうため、その危険性がないかどうかの確認が必要です。油圧は足踏み式のため、労力を使う上にペダルが動きにくくなる場合が多い。水圧式は一般家庭の水圧3.0で使用可能で危険性が少ない。いずれも、浴槽とブースターとの間に足を挟まないよう気をつけること。

A     シャワーキャリー(入浴用車いす)

寝室や居間から、浴室へ連れて行きシャワーを浴び、身体を洗うために使用します。

〇チェックポイント

@     居間から廊下、浴室までの段差の具合はどうか。

できる限り段差を解消することが望ましい。段差が解消できず、その段差が大きいときは、後輪の大きなものを選びます。ほとんど段差がない場合においては、キャスターの大きさは関係ない。浴室の段差はすのこを敷き詰める等して解消する。(その際キャスターがはまらないよう気をつける)

A     浴室の間口は狭くないか。洗い場のスペースはあるか。

間口を広げたり、ドアを折れ戸やアコーディオンドアに替え、スペースを確保したい。

B     材質は錆びにくいもの(ステンレス・アルミ)を使用しているか。

細部(キャスター部分・使用ビス)に至るまで確認を行いたい。

C     トイレでも使用できるか。

最近、発売されているものは、トイレや温水洗浄便座(ウォシュレット)に対応できるものが主となっており、非常に便利です。

 

     立つこと歩くことができる方

@     浴室・浴槽用踏み台

浴槽への出入りや浴槽内の腰掛けとして使用します。浴槽内での使用の場合、安全のため、吸盤を取り付けるとよりしっかりと固定できます。浴槽内で腰掛けとして使用した場合、肩までお湯につかれないのが難点です。クッション性のよいもの、滑り止め加工を施したもの、ヒノキを使用したもの等、種類も豊富です。

       A シャワーチェアー

         浴室でシャワーを浴びたり、身体を洗ったりするときに使用します。浴槽への移乗用具としての使用方法もあります。安全性・耐久性とともに、座り心地の良いもの、浴室の大きさに合ったものを選びたい。

       〇チェックポイント

         高さ調節のボタン部分のバネ(板バネかどうか)、水抜き穴の有無、脚部の強度・がたつき、樹脂部分のバリ等があげられます。

       〇シャワーチェアーの種類

         陰部洗浄がしやすいもの、コンパクトで狭い浴室向きのもの、シート部分が取り外しができ衛生的なもの、利用者の体型に合わせてオーダーメードできるもの等があります。状況に応じて選択します。

      B 入浴台

         浴槽への出入りは、またいで入るよりも腰掛けて入る方がはるかに安全です。浴槽床から浴槽の高さを40cmくらいに設定できる場合は、またいでの入浴をお勧めします。浴槽に橋渡しして使用するバスボード、回転盤つきのものもあります。浴室床から浴槽の縁にセットして使用する移乗台があります。

      C 浴槽用簡易手すり

         浴槽の縁に取り付け、浴槽への出入りや中での立ちしゃがみ、浸かっているときの身体の安定を保つため等の目的で使用します。

         取り付け工事が不要なため、使用を考えられる方が多いですが、またいで入る方法になるため危険度が高い。浴槽の高さが38cmまでの場合にしたい。

         取り付け可能な縁の幅に限度があるので、測定をきちんと行う。取り付け位置によっては、またぎづらかったり邪魔になったりする。取り付けたままでは、蓋がしめられないものもある。錆びない、冷たくない、滑らないことも重要な条件です。

      D 滑り止めマット(浴槽用・浴室用)

         浴槽内での滑り止めのために、ゴム製・ビニール製・ウレタン製のマットがあります。いずれも耐久性においては問題があります。吸盤の接着力や座り心地も重要なポイントとなります。ダースボンドを使用した滑り止めマットは、浴槽、洗い場どちらにも使用できるお勧め商品です。浴室用マットは市販のものでも代用できますが、動かないように敷き詰めることが大切です。ジョイント式のものが代表的です。

 

  ☆ 自力で入浴できない方(寝たきりまたは寝たきりに近い方)

@     簡易浴槽

介護力があることを前提に、ベッドサイドまたは布団サイドで入浴させる浴槽のことを言います。組み立て・空気入れ・排水・空気抜き・分解が素早くできるもので耐久性の高いものを選ぶことがポイントです。足踏みポンプは時間と労力がかかり大きな負担となるため、電動で30秒程度で空気の出し入れができ、排水も電動操作できるものが負担も少なく、使用しやすい。素材の強度から言えばポリウレタン使用のものが良い。輸入品についてはサイズが大きく浅いものが多い。

入浴サービスの導入も検討してみる価値がある。

A     その他の用具

洗髪器・足浴器や電動ポータブルシャワー・シャンプーハットなども入浴できない方がよく使用する用具です。

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