歩行補助用品
☆ シルバーカー
持ち手の真上から力をかけても前輪が浮き上がらないものが基本です。段差や溝のあるところの不安定さを解消するためには、前輪がダブルキャスターのものが有効です。
○チェックポイント
@
座面の大きさや高さは腰掛けやすいか。座り心地は。
A
ブレーキの操作性。弱い力でも握ってブレーキをかけられるか。
B
楽に歩行できる大きさ、重さか。また、足元のスペースはあるか。
C
収納およびセッティング時の簡易性・安全性は。
D
ハンドルの高さ調節の簡易性・操作性・安全性は。
E
途中休憩時のパーキングブレーキの位置および安全性は。
F
キャスター等各部品の耐久性は。
☆ 屋外用歩行器
段差や道路の凸凹等の障害を吸収するため、キャスターが大きく耐久性のある商品が求められます。ブレーキの効き具合、かけやすさ等も大切なチェックポイントです。また、万が一ぶつかっても壊れないしっかりとした構造のものを選びたい。
☆ 室内用歩行器
○固定型歩行器
両手で持ち上げて前に出し、次に足を運び枠内に身体を移動させて使用します。体幹をねじるとバランスがくずれる方、ねじることができない方が使用します。
○交互型歩行器
手で本体を左右交互に出し、次に足を運び枠内に身体を移動させて使用します。体幹のバランスが良く、歩くとふらつく程度の方が使用します。
○2段ハンドル固定型歩行器
歩行器としての機能の他に、立ち上がり補助具としての使用が可能です。例えばポータブルトイレや床や畳、玄関の上がりかまち等からの立ち上がりを楽にしてくれます。
※上記の商品については素材がアルミで軽量なため、重心位置に注意したい。ジョイント部分にかかる力は相当なものなので、脚部ジョイントは必ず曲げ加工等、荷重を分散できる工夫のあるものが安全です。高さ調節ボタンのバネは板バネが強度があり安全です。
○四輪歩行器
病院・施設での使用が主で、在宅で使用の場合は廊下でのUターンが可能かどうか、歩行スペースを確保できるかどうかが問題となります。ベッドの下に脚部が入るものがお奨めです。
○多点支持杖
杖以上に支えがないと歩行が困難な場合に用いられます。杖先を180度回転させることにより、右・左どちらにも対応できるようになっています。室外で使用して転倒する事故が増えていますが、室内で使用する商品です。絶対に室内のみで使用してください。脚部が1本足よりも3〜4本ある多点支持杖の方が安定性が高いというのは、床面が平らであることが前提条件です。
☆ 杖・ステッキ
・1本杖・伸縮式杖・折りたたみ杖に分類されます。
・杖の高さは、一般的に足先の前方15cm、外へ15cmのところに杖をついた場合、肘が約30度くらい軽く屈曲しているのが適当とされています。
・原則的には1本杖を利用者に合わせてカットするのが最良です。
・伸縮式杖は、長さが調節できるので進行性・快方性の方の状況に合わせて使用できます。プッシュボタンが板バネでダブルロックになっているものが最も安全です。
・折りたたみ式は常用品ではなく、旅行時等の携帯品としての使用をお奨めします。
・グリップの形状が手のひらに沿う形状のものは、使用しやすく疲労感も少なく評価が高い。
※いずれの杖も、グリップとパイプの接続部分(この部分に隙間がある場合が多い)の強度に注意すること。また、グリップが再生プラスティックや楠などの材質になっているものは折れやすい場合が多い。
先ゴムが磨耗した場合は、可能な限り早く取り替える事が滑りによる事故の防止につながります。
☆ クラッチタイプ
手首や手の握力に問題のある方や、杖・ステッキでは歩行が困難な方が使用します。
☆ 松葉杖
脇の下で支えて使用します。木製は古くなると割れやすくなるので注意すること。
☆ 盲人杖
体重をかけて使用するものではなく、周囲や進路の障害物を探るために使用する、いわゆるさぐり杖です。体重をかけての使用は極めて危険です。